Bosnia and Herzegovina

ドゥブロヴニクから行く、日帰りボスニアヘルツェゴビナへの旅

ドブロブニク滞在中、日帰りでボスニアヘルツェゴビナへ行ってきた。
個人でモスタルだけに行くよりも、色々なところに寄る現地ツアーのほうがコスパは良いと感じたので、モンテネグロ日帰りツアーと同じく某V社のツアーを日本で予約しておいた。終日ツアーで一人55ユーロ、盛りだくさんの内容だった。

旅程は以下の通り。(HPより抜粋)

07:00-08:15 ホテルお迎え または催行会社指定の集合場所に集合
ドブロヴニク橋にてフリータイム(※当日の交通状況により立ち寄らない場合あり)
09:30 ネウムにて小休憩
スーパーマーケットやカフェがありますので、各自朝食やコーヒー休憩をお取りください。
09:45 ポテチリへ向けて出発
10:30 ポチテリにて観光後フリータイム
オスマントルコの歴史が残る小さな村ポチテリ。紛争中には町は大規模に破壊されましたが、その景観の美しさから世界遺産の暫定リストにも入っています。また、南東ヨーロッパで最古のアート・コロニーであり、多くの芸術家の憧れの地でもあります。
11:00 メジュゴリェへ向けて出発
11:30 メジュゴリェにてフリータイム
1981年から現在に至るまで、聖母マリアの出現が起きたと主張されたことによって、カトリックの重要な巡礼地となりました。市内を散策したりご自由お過ごしください。
12:15 モスタルへ向けて出発
13:00 モスタル観光
ネトレヴァ川とその石橋(スタリ・モスト)を中心に広がる街。モスタルを象徴するこの橋は、16世紀にオスマン帝国の時代に建造されました。モスタルには、トルココーヒーや銅板細工の土産物が並び、今もオスマン朝の名残を見ることができます。
14:00 モスタルにてフリータイム
17:00 ドブロヴニクへ向けて出発
19:00 ホテルお送り または催行会社指定の集合場所にて解散

実際は、ネウム→メジュゴリエ→モスタル→ドブロブニク橋の順番だった。
この日の前日モンテネグロへの日帰りツアーに参加したのだけど、この日も同じく7:20集合だった。
ガイドもモンテネグロツアーと同じ女性だった。

ツアー集合場所。ピレ門を出てすぐの広場。

朝ごはんは前日にスーパーで仕入れておいた、スプマンテ味のクロワッサンとバナナ。
スプマンテ味はなんともボケた味で、はっきり言って失敗だった。昨日と同じチョコ味にすればよかった。
本当はカフェとかで優雅に朝ごはんしたいけど、リゾートだし(?)みんなねぼすけなのか朝空いてるカフェが少ないのが難。

バスは定刻より少し遅れて出発。しばらく走っていると、車窓からドゥブロブニクの旧市街を見下ろすことが出来て、感動!

このときまだスルジ山に登っていなかったからね~。

バスの右側からよく見えたので、オススメ。

今日はルート上①クロアチア→②ボスニア→③クロアチア→ボスニアと三回国境を越えないといけないけど、①と②はドライバーの顔パスでIDチェックなしですんなり通過することに成功!日本じゃありえないよなあ。よってスタンプはクロアチア出国のもののみ。これで大幅な時間の節約に成功。この簡単に国境越えてしまう感覚が、何度ヨーロッパに来ても新鮮だ。

9:00 ネウム到着

9時頃にネウムに到着し、15分ほどのブレイク。ここは一応もうボスニアなので、通貨はクーナではなく兌換マルク。(1マルク=約62円)朝ごはんを食べ損ねた人はここで食べられるようになっている。

ボスニアはクロアチアより物価が安いらしく、スーパーで買い物するとお得だよ〜とガイドが教えてくれたので、会社用の土産を購入。ドゥブロブニクのプラカ通りにも専門店があるバヤデラヘーゼルナッツチョコは、地元クロアチアでも人気のチョコ。三つ入りの、バラマキ土産に良いサイズのものがあったので(ドゥブロヴニクのスーパーにはなかった)大量に購入。チョコはかなり種類があるけど、ガイド的にも一番美味しいのがバヤデラのチョコらしい。帰国後食べてみたけど、濃厚なヘーゼルナッツバターをチョコで挟んだような味で、とても美味しかった。

11:45 メジュゴリエ到着

ここで40分間の自由行動時間が与えられた。

メジュゴリエは聖母マリアが出現すると言われる地で、熱心なカトリック信者ばっかり。聖母マリアの出現はカトリック教会に公認されていないものの、多くの信者が押し寄せて今日では聖地となっているらしい。

ツアーには何人か日本人が参加していたけど、みんな関心が薄いようだった。
どのお土産屋さんもマリア様推しがすごかった。

12:25に集合し、バスで再び移動。

モスタルへ

お次は本日のハイライトであるモスタルへ。女性ガイドはここまで英語とスペイン語の二か国語ガイドをしていたけど、ここではスペイン語に絞って説明をするようで、英語ツアーは別のガイドが引き継ぐ形になった。明るくて気の強そうな女性だった。

中心部へ向かう。モスタルは道幅が狭く、観光客でごった返している。

スタリーモストの上で何かしている人がいる。ガイド曰く、観光客から25ユーロ分のドネーション集めて川に飛び込むパフォーマンスをしているらしい。
若者でもなく、結構歳のいった男性だった。

毎年夏にスタリーモストで飛び込み大会が行われるらしいけど、ネレトヴァ川は水温が低くて危険なんだとか。

ドネーションが集まらないのか、待っていても中々飛ばない。ガイドは「時間の無駄よ!」と急かすけど、せっかくなら見たいじゃない。

そしてやっと飛び込んだ。ドッボーン!

橋から川までは25メートルもあるらしく、落下まで時間が長かった。
驚いたのは、岸に上がるや否や飛び込む様子を岸で見ていた観光客からもお金をせびっていたこと。がめついな!

我々もせびられそうになったので、スタリーモストに向かった。
橋ではアジア人がカモにされてた。。。

こうして上から見ると結構高い。確かにタダでは飛び込まないな。

スタリーモストは幅が狭く、常に混雑していた。

雰囲気のある茶器。ほとんどが中国産らしく、買わないほうがいいよとガイドに強く言われる。この人、ボスニア嫌いなのかな(笑)

資料館のようなところで、5分ぐらい内戦時のビデオを見せられた。映像とガイドの説明によって、当時の様子を詳細に知ることが出来た。
この橋は内戦で一度破壊されている。内戦終了後、市民が協力し1088個もの橋の破片を引き上げて再建したんだとか。
橋の再開通は2004年、たった14年前のことだ。今でこそ平和だけど、この場所で多くの人の命が奪われたということ。やっぱり行ってみないとわからないこと、感じられないことがいっぱいあるなと。

散策しようと思ったけど小雨が降ってきたので、ランチタイム♪ガイドにオススメのレストランを聞くとお店まで案内してくれることになったので、一緒に向かうことに。すると、ツアーに参加している日本人がみんなぞろぞろついてきて、日本人団体ツアーみたいになった(笑)

ガイドオススメレストラン、Emen。ボスニア料理が食べたくて、キョフテ、ドルマン、サラダ、トマトスープ。全部美味しい!!トルコ料理にめっちゃ近い。ドリンクはレモンビール。今回の旅でかなりハマってしまった。アルコール度数が低いのでぐびぐび飲める。

食後は適当にモスタルをぶらぶら。マグネットを集めているので、いくつか買ってバスへ。

薬莢でできたボールペンや戦車のオブジェ。なんともリアル。

モスタルは物乞いが地味に多い。ボスニアはモンテネグロ、クロアチアより明らかに貧しい雰囲気がある。車が赤信号で停車しているときに子供が窓をノックしてドネーションを求めるとか。ガイド曰く、子供がもらってきたお金で親がドラッグを買っているので、絶対にお金は渡すな、と。

内戦の爪痕も確かに残っていた。旧市街に向かう途中にある、弾痕が見られる建物。1995年に内戦は終結したけど、忘れないようにそのまま残しているのか、ここだけ時が止まっているような雰囲気があった。

最終目的地ポチテリ

バスで再び爆睡、気づいたらポチテリに着いていた。ポチテリは川沿いの静かな町。モスク中心に城壁があり、上まで登ってみる。日差しがきつい。

このてっぺんまで登る

上から見下ろした景色は、想像以上に美しかった。ゆったりとした空気が流れていて、モスタルより好きかも。

ポチテリの街を一望

その後はダイナミックな景色を見ながら一路ドブロブニクへ。パスポートコントロールを三回抜けながら、途中海に沈んで行く夕日を見ながら…。

途中、夜景が見えるドゥブロブニク橋で停車。

といってもドゥブロブニク旧市街の夜景が見えるわけではなく、大型クルーズ船が停泊する大きな港だった。

ホテルやお店が立ち並び、賑わっているようだった。こんなところもあるのね。

この日も21:00頃ドゥブロブニクに帰ってきた。モンテネグロより移動が多いような印象だったけど、3つの街の雰囲気もそれぞれ違ったので、面白かった。

総評

オリエンタルな雰囲気の街並みを楽しめて、歴史も学べるツアー。物乞いがいることがややネック。
もしコトルORモスタルのツアーのどちらかで迷っているなら、モンテネグロのほうが純粋に楽しめておすすめかも?