Oman

そうだドバイ行こう(Fromマスカット)

そうだ、ドバイ行こう。

そう思い立ったのは、2017年末に中東旅行が決まった時であった。

エアラインはカタール航空を春ごろから押さえていて、カタールからドバイまでは飛行機で行こうと計画を立てていた。

そんな我々に悲報。2017年6月、「テロリズムと過激主義から国家の安全を保護する」目的で、サウジアラビア、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプトの4カ国がカタールとの国交を断絶すると発表されたのだ。

当然飛行機はキャンセル。カタール航空にはマスカット→ドバイの便に振り替えてもらえないか説得したけど、結局ドーハがハブになっているため直行便はなく、振替不可能だということだった。しょうがなく羽田→ドーハ→マスカット、ドーハ→羽田に変更した。

予想だにしない出来事に驚いたけど、もう頭は完全にドバイ観光のことばかり考えていて、あきらめがつかなかった。モヤモヤした気分でオマーンからドバイへの経路を調べていると、マスカット発ドバイ行きのバスが出ていることが判明。しかも所要時間6時間って書いてるし。これって頑張ればドバイいけちゃう?と、マスカットでの滞在を一日減らして日帰りでのドバイ行きを決めたのであった。

【バス予約】

マスカットからドバイへ行くバスの予約。我々はマスカットのルイ地区にあるMWASALAT社の事務所で6:20のバスを予約した。6:20、15:20、23:20発のバスがあるという。

ネットの情報ではルイのバスターミナルからドバイ行きバスが出ているとのことだったけど、カウンターで尋ねるとどうも違うという。なんでも、2018年1月1日からは別のバスターミナルになるかもしれない、現状情報が入ってきていないから前日に場所を聞きに来てくれと言われたので、とりあえずバスのブッキングだけして、事務所を後にした。たった5日後のことなのにまだ未定って…と少し不安になった。チケットの値段は5.5オマーンリヤル(以下OMR)=約1,650円。安い。

【バスターミナルの変更】

結局、ドバイ行きバスはルイのバスターミナルではなく全く違う場所のバスターミナルから発車。

スルタンカブースグランドモスクの近く、Al Udhaybahの大きなバスターミナルだった。

ルイからはかなり距離があると思う。各地区との距離感はこんな感じ。

ZONE Aの中にちょこっとRÜWIと書かれているのがわかるだろうか。

【バスターミナルまで】

我々はタクシーをチャーターした。公共バスのルート沿いなのでバスでも行けるかもしれないけど、早朝に走っているかは不明だったので。マトラ地区のホテルからAl Udhaybahのバスターミナルまで8OMR(約2400円)。6:20のバスだったので5:50にピックアップに来てもらった。運転手にAl Udhaybahのバスターミナルと言うと地図を見せなくても場所を知っていたので、地元では有名なのかな。

【バス乗車】

バスに乗り込む。やはり女性は前部座席に座らされる。乗車率は7~8割といったところ。年始でもこんなものなんだなー。バスは定刻出発だった。

8時頃、SoharにあるMWASALAT社のバスターミナルを経由した。

とにかく人人人で混みあっており、気性の荒いドライバーはクラクションを鳴らしまくっていた。

かなり早起きしているし眠たいのだけど、クラクションがうるさくて寝付けなかった。そこから少し走って、10:20頃にオマーン側イミグレに到着。

簡素な施設だった。ここで出国審査を受ける。オマーン人のオフィサーはニコニコしていて感じが良かった。最後パスポート返却の際「Welcome!」と言ってくれたのが好印象。今からオマーン出国するんだけどね。

オマーンを出国すると、バスを走らせて今度はUAE側の入国。この時点で11時過ぎだった。

UAE側のイミグレは国旗や首長の顔写真などが飾られており、華やかだった。なんだかイミグレ一つにも両国の国民性が出ていて面白い。パスポートコントロールをスムーズに終え、男女別で荷物検査。これが長かった。

UAEは麻薬に敏感なので、薬を特に慎重に調べるのだ。同行者が持っていた常備薬は取り上げられ、別室で検査されていた。後でちゃんと返してくれたみたいだけど。麻薬の所持=死刑なので、少し緊張が走る。ここのオフィサーは感じが悪く、大きな音でくしゃみをしている人に対し「静かにしなさい!ここはあなたの家じゃないんだ」と怒鳴っていた。荷物チェックも結構厳しくて、化粧ポーチの中身まで念入りに調べられた。これをバスの乗客全員に対してするもんだから、時間がかかってしょうがない。

かなりの時間足止めを食らってしまったけど、全員パスしたらしくバスは再び走り出した。

そこから数時間走り、14時頃ドバイの摩天楼が見えてきたときは感動!

14:30、ドバイメトロDeira City Centre駅付近で降ろされる。6時間で到着するはずが結局8時間もかかってしまった。地味に長かったー。ほとんど寝てたけど。このあたりにはぼったくりタクシーが吹っかけてくるので要注意。少し離れたところから乗ろう。全体的に物価が高いドバイでも、タクシーは比較的安いので。

マスカットからドバイへ行く人に、少しでも参考になれば幸いだ。